◇今年もお帰りなさい | ||||||||||||||||
《ツバメ日記》2020.03.01更新 | ||||||||||||||||
○春になると毎年、「愚為庵(ぐいあん)」の土間の天井で、ツバメの子育てが 始まります。 その様子を観察していると、つばめ社会のルールやしきたりがあるようです。 彼らが南に飛び立つまで、折に触れ、その子育て日記をお伝えします。 黒文字は2000の記述です。 2001は緑の文字で表記していきます。 2002はこの色で記録を重ねて記述していきます。 2003はブルーで記述します。 2004は茶色で記述します。 2005はオリーブで記述します。 2006は赤で記述します。 2007は濃紺で記述します。 2008はグレーで記述します。 2009は青緑で記述します。 2015はオレンジで記述します。 2017は黒で記述します。 2018は紫です。 2020は緑です。 |
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◆帰来 | ||||||||||||||||
帰ってくるのは、毎年4月1日が目安なのですが、なぜか 今年は(2000年)3月20日に帰来しました。 帰ってきたすぐは、やはり環境になじめないのか、警戒心が強く、 近づいての撮影は難しくて映像がありませんが、これを撮影した 4月20日頃になると2メートルまでに接近出来ました。 始めに帰ってきた「つがい」が最後まで主導権を握るようです。 2000は例年に比べて早い飛来でした。 ところが今年は、それよりも1週間早かったのです。 自然環境に敏感なツバメ達です。 きっと何かが違う今年を暗示しているのでしょう。 昨年も、その前の年より早く帰来したと記述されてい ますが、2002はそれよりもさらに早いのです。 3月10日に最初のツバメが帰って来ました。 ここ3年間で20日も早くなっています。 2003年は3月24日に先遣偵察隊が飛来し、 27日から営巣が始まりました。 2004年は暖冬でした。 ツバメの飛来も当然に早いと予測していまし たが、偵察の飛来が3月27日でした。 その後の本格的な訪問は3月31日現在ありません。 2005年は明らかに遅い春です。 櫻の開花が遅かったこと以上に、ツバメの来訪は4月7日でした。 櫻の開花が遅いと比例しましたが、今年も天候不順なのでしょうか。 2006年の飛来は4月3日でした。 桜の蕾がほころびる頃から低温の日が続いていましたので、桜の 花持ちはとても良いようですが、ツバメの飛来が遅くなりましたね。 5月14日記 今年の帰来から既に1ヶ月以上経ちましたが、未だ一つがいだけです。 このこと事態だけでもこの6年間で初めての事ですが、今だ雛が孵化した様子がありません。 異常が当たり前になった昨今ですが、それにしても変です。 2007年の初飛来は3月29日でした。 気象観測史上まれに見る暖冬でしたが、何故かツバメの飛来は例年通りです。 彼らにとっては飛来先の気温よりも南方の気温で反応して移動するのかな・・・・?。 一羽の先発下見ではなく、数羽が観察されましたが、土間まで入ったのは1羽だけで、 それもすぐに飛び立ってゆきました。 2008年の飛来は3月23日に声を聞き、25日に偵察の2羽が土間に入りましたが、 直ぐに飛び去りました。 桜の開花は例年より早く、26日現在1分咲きでしょうか。 30日に一番いが、巣の修復作業を始めたようです。 2009年は暖冬の気配が一段と強まり、1週間から10日位季節が前倒し されているように感じます。 但し、2001とか2002も早かったようで、今年は3月18日に初めての 飛来がありました。 飛来は早いのですが、ここ数年の傾向として、飛来数が少なく なってきています。 初飛来から1週間ですが、後続部隊がありません。 2015は3月27日の飛来です。番だけでなく複数土間に入りましたが、 結局縄張り争うの結果、一つ外だけが残りました。 気温の推移は、異常なほどの低温と雨降りが続いています。 2017は2月が極端な小雨で、3月は全体的にかなりの 低温つずきでした。 桜の満開は4月12日というところでしょうか。 ツバメの飛来は過去に一番遅かったときと同じの 4月3日です。 2002.03.10撮影 2018久しぶりの更新です。 3月29日に桜満開。と同時にツバメが土間に入ってきました。 4〜5日前から近所を飛んではいたようです。 2020久しぶりに更新。 年々前倒し傾向ですが今年は特別です 未だ土間には入っていませんが3月11日に近所を飛び回り始めています。 |
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「入り口でさえずる一番乗りツバメ」 | ||||||||||||||||
2000.4.20 | ||||||||||||||||
土間の中に2家族、外に1家族の計3家族が抱卵中。 | ||||||||||||||||
◆ツバメのフン | ||||||||||||||||
毎度のことなのですが、ツバメのフンには悩まされます。 食事に見えるお客さんに、もし頭上から落下物があったらと思うと気を使います。 巣の中は清潔に保とうとするようで、縁からお尻をつきだしてするか、縁に留 まって下に落ちるようにします。 その落下途中を受け止めてしまえばいいだろうと、目立たないように黒く焼いた 板を打ち付けてみました。 母性の強さのせいでしょうか、卵をまだ産んでいないツバメは、こちらの気配 だけで巣から飛び立ってしまいましたが、既に産卵が済み、抱卵中のツバメは、 金槌でトントンやっても、じっと巣の中に身を潜めています。 おびえながらも卵を守っているのでしょう。 |
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「脚立の登り、板を打ち付けるの図」 | ||||||||||||||||
2000.4.25 | ||||||||||||||||
土間の中に4家族、外に1家族の計5家族になっています。 | ||||||||||||||||
◆私の負け! | ||||||||||||||||
板で受け止めてしまえばこっちのものよ。(^_^;) |
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2000.5.1 |
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◆土間の床にて発見! | ||||||||||||||||
5月1日に一個、続いて4日と7日にそれぞれ一個発見。 ツバメの卵の殻です。 まだ雛の鳴き声は聞こえませんが、確実に巣の中に、 新しい命が誕生しているでしょう。 殻の発見に間があるのは、産卵にも間があったということでしょうか。 |
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2000.5.7 土間の中の空き家になっていた空巣に、せっせと枯れ草を くわえ込むつがいあり。 近日、6家族の団地となる予定。 |
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◆雛の声が聞こえる。 | ||||||||||||||||
5月8日 かすかにですが雛の鳴き声がします。 まだ弱々しい声です。 声をお聞かせすることが出来ないのは残念です。 隣の巣の下にも、卵の殻が見つかりました。 雛は、巣の底にへばりつき状態なので、撮影は断念。 |
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◆次々と雛 誕生。 | ||||||||||||||||
5月15日 次々に雛が誕生しています。 この巣の雛はまだ目が開いていないようですが、親鳥が餌を運んできて、 巣の縁に止まるとその衝撃で、いっせいに餌をねだって頭を上げます。 実はこの絵は、餌をねだっているところを撮りたいが為に、一羽の雛の頭をつついて 無理に撮したヤラセです。ごめんなさい。 |
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2000.5.15 何羽いるかは確認していませんが、隣に寝ているやつもいます。 |
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◆悲しいお知らせ。 | ||||||||||||||||
5月19日 上の写真の巣から、17日の昼に雛が一羽落ちました。 約3メートルの高さから落ちたのですが、デジカメに納めるよりもまず人命救助?と、 直ぐに巣に戻してやりました。 しかしこうやって雛が助かったケースはありません。 案の定、18日の夕方、同じように巣の下に落ちていました。 まだ生きているので、孵卵器の中に入れ暖めてやると、 少し元気になったのですが、いかにせん生き餌がありません。 19日の朝、死亡確認。今年の落下死亡事故1件です。 あえて写真は載せません。 |
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◆もう大人? | ||||||||||||||||
5月28日 いくつかある巣の中で、3番目に卵の殻が、下に落ちて いた巣の様子です。 何羽いるのか、確かなところは確認はしていませんが、もう巣が一杯で、 体がはみ出しています。 |
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2000.5.28 フンよけの板をご覧下さい。 板の上にフンが山になっています。 下に落とさないという点では、効果はありました。 |
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◆電線の雛 | ||||||||||||||||
庭の電線に止まった雛(中央やや左の二羽)と少し離れて止まっている親ツバメ。 この3日後に、3つの巣の雛とその親ツバメ達およそ20数羽が、 土間から庭にかけて乱舞しました。 このシーンは残念ながらうまく写真に納めることが出来ませんでした。 そしてそれから2〜3日して、子ツバメは姿を消しました。 残った親ツバメは、巣の補修に取りかかり、次の産卵の準備中です。 |
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2000.5.28 |
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◆異変 2001.07 | ||||||||||||||||
私達がこの家に移り住んで以来、土間と軒先は、ツバメの占有ゾーンでした。 この特別待遇が容認されたために、巣の数が年々増えつづけてきたのです。 ところが今年(2001年)の5月初めころから、ひとつがいの雀が異を唱え始めました。 土間の入り口に程近い、下やのかわら屋根の中に巣を作っていた雀と思われます。 自分たちの雛はとっくに巣立っているのに、ツバメに対して公然とちょっかいを 出し始めました。 |
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2001.7.25 土間の入り口にある提灯台の上で、土間の様子 をうかがう雀。土間に入り込んで、ツバメ達と空 中戦となったこともあります。 |
2001.8.5 提灯台から土間の戸の前に近づき 中の様子をうかがう偵察雀。 (望遠にて撮影) |
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2001.07 | ||||||||||||||||
ツバメの雛の犠牲 巣の下に置いてある糞受けの新聞紙に落下した雛と血痕。 親が巣を離れたすきに、巣の雛を雀が襲います。 雛の頭部の傷は、雀がくちばしで傷つけたものと思われますし、 左の血痕は、この雛のものでしょう。 幸いにこの雛は、巣に戻され存命が確認されました。(極まれなケースです。) |
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